商業空間などを多く手掛けるPuddle(パドル)の代表であり、建築家・デザイナーの加藤匡毅氏とコミュニケーションデザイナーの妻・奈香(なか)さん、そしてお子さんの家族構成。
商業施設と閑静な住宅街の中間に位置するエリアは、クリエイティブな仕事に携わるお二人にとって、住宅とアトリエを一つにできる希望通りのロケーション。ガレージだった1階を事務所に、2-3階を自宅スペースとして改装した。集中とリラックス。双方が共存する珈琲の香り漂うアトリエ。そこでお二人の言葉を借りれば「実験的な暮らし」はスタートした。
キッチンは家の中でもっともクリエイティブな場所「キッチンは家の中で最もクリエイティブな場所。だからキッチンは家の中心にあるべきなんです。そして妻はそこの主役。だから彼女のニーズを多く取り入れて設計しました。」ものをすっきりしまう隠し戸、シンクには浄水器と一体型のキッチン水栓。キッチンカウンターの下は両端にスピーカーが設置されており、ブルーのファブリックは通常スピーカーに使用される”サランネット”を採用。ファブリックは季節に応じて張り替えるのも楽しい。「大きなスピーカーにシンクがついている」ようなもの、と笑う。音を奏でるキッチンはお客様をもてなすエンターテイメントのひとつになっている。サプライズの楽しさもあり、スペース効率が重要とされる都心暮らしのアイデアだ。「なにかと住宅の隅にまとめられてきた水まわり。
設計士として考えるのは、“バスルームをブラックボックスにしない“こと。
バスルームを使用していない時間も、その存在を感じられるよう、同じ空間として捉えるようにしています。」
設計:Puddle株式会社
Director 加藤国毅 + moyadesign